YosibeiのB席

世の中には著名団体の来日公演でS席しか行かない、という方もいるでしょう。でもワタシは、今日も当たりを求めてごく普通の定期に向かいます。なお、コメント/トラックバックを可能にしました。

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国歌に立たなかった自分

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日頃、でき得る限り在京オケを愛で、
安易に海外演奏家に淫しないよう気をつけている者ではありますが
出来心というか、下記のコンサートに行って参りました。

【ロシア・ナショナル・フィルハーモニー交響楽団】
6月12日(金)19:00 サントリーH
指揮―ウラディーミル・スピヴァコフ ガブリエル・リプキンvc
●チャイコフスキー…幻想序曲《ロメオとジュリエット》
●同/ロココ風の主題による変奏曲
●同/弦楽四重奏曲第1番第2楽章《アンダンテ・カンタービレ》
●ショスタコーヴィチ…交響曲第5番《革命》

コンサート冒頭、スピヴァコフが登壇、
チャイコが始まるものと信じ込んでいたら、「君が代」が始まり驚愕。
そう、このオケ来日公演の、今晩はプレミエだったわけです。
国歌とあれば当然起立するべきですが、
1階席で見ている限り、起立したのは10名弱。
立とうかどうしようか逡巡している間に
君が代は終わってしまい、ロシア国歌の演奏。
ここから立つのは「露助」(古っ!)と詰られそうで逡巡^^;。
某S経新聞の愛読者からすれば国辱的行動だったわけですが、
結構左派系の教育を受けてきた割には、ワタシ
こういう点は比較的パトリオティックかもしれません(^^)。
「プロムス」なんか見るとこういう時、
みんなスッと起立するのが羨ましいような恨めしいような。

最初の「ロメオとジュリエット」。
この曲、自分でディスクを持ってはおらず
何となく聞きかじり程度の曲ですが、
フルートのソリがオルガンのように響いて驚愕♪
というか、ロクに予備知識を持たずに聴いたこのオケ、
ヴァイオリニストのスピヴァコフが鍛えているだけあって
対抗配置の2ndVnとVa、つまりは内声部が実に巧い。
全体にffがうるさくならず、ディスクで識るコンセルトヘボウみたいな音!
「ロココ・ヴァリエーション」もリフキンが
ソロを浪々と響かせ、pppの音が痩せません。
これは昔、ジェシー・ノーマン歌う
「4つの最後の歌」を聴いたときにわかったことなんですが、
fffで大きい音が出せる人は普通の人のpが
pppに聴こえてpppの音が結果痩せない。
結構テンポは自在に動き、音程もごくごく一部怪しい場所もあったけれど、
本当に身の詰まった音で「ロココ」は好演でした。

休憩後のショスタコ5番。
「革命」という副題は、もはやこのオケと指揮者に
全く似つかわしくない感じさえ抱くスタイリッシュなアプローチ。
スピヴァコフは基本早めのテンポ、
楽章間もほぼアタッカで次の楽章に進みます。
「革命的」荒々しさ、粗暴さとは無縁の
謂わば「新興エネルギー財閥的ショスタコ(笑)」。
3楽章ラルゴが、このコンビの美点を最大限映し出していたのでは。
終楽章とて、迫力は十分でもとにかく音が汚くならない。
本国にあっても、この曲はもはや「古典」なのだ、
ということを認識させられたような気がします。

アンコールは3曲。
シュニトケ:アダージョ
チャイコフスキー:ハンガリーの踊り~白鳥の湖
同:トレパーク~くるみ割り人形

シュニトケの作、と言う割には、
モートン・グールドもかくやという甘ったるい曲想だった1曲目、
最後の10秒ほど、ちゃんとシュニトケしてくれて苦笑い。
あとの2曲はロシアらしい曲でアンコールだったわけですが、
やはりこういう曲は、弾いてる側も楽しそう。
ワタシはお国もの至上主義ではないですが、演奏後
管楽器奏者たちが楽器を掲げうれしそうにしている顔を見ていると、
お国ものの強さを感じずにはいられません。

ここで最初の、国歌で起立するしないの話に戻ってくるのですが、
私たち日本人は、何を演ればお国ものなんでしょうか?
武満?伊福部?外山でラプソディ?
はたまた近衛で「越天楽」?
そもそも、そこそこ東京で演奏会に通っている自分とて
邦人作品を全く聴いていないわけで。
故岩城宏之が問いかけた
「日本人がクラシックをやることの根源的な意味」に
頬っ被りしているからこそ、
我らが在京オケマンは、終演後仏頂面なのかもしれません。
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  1. 2009/06/12(金) 23:26:41|
  2. 音楽
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