YosibeiのB席

世の中には著名団体の来日公演でS席しか行かない、という方もいるでしょう。でもワタシは、今日も当たりを求めてごく普通の定期に向かいます。なお、コメント/トラックバックを可能にしました。

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「組み合わせの妙」の真逆。

3348_p.jpg

好きな曲のコンサートが続く10月後半。
しかしながらこのコンサート、そもそも。

10月25日(月)19:00 サントリーH
東京都交響楽団第705回定期演奏会Bシリーズ
指揮―ベルンハルト・クレー ボリス・アンドリアノフvc
●エルガー…チェロ協奏曲ホ短調 作品85
●ブルックナー…交響曲第4番《ロマンティック》
1F18-26

モーツァルト・マティネーの手堅い指揮者
という印象のベルンハルト・クレーも、36年生まれの74歳。
そろそろ巨匠と言われてもおかしくないひとり。
エディット・マティスの夫君としても知られるクレーにブルックナーはともかく
エルガー?という疑問もさることながら、
そもそも連綿とメランコリックなエルガーのチェロコンの後に
雄大な自然賛歌「ロマンティック」を組み合わせる自体が?だと思うのだ。

残念ながら、最近聴いた中では一番ダメなエルガーだった(ーー;)。
まず、クレーの合わせが妙に雄大方向に振って結果的に大雑把でダメ、
アンドリアノフのソロもあまり音が美しくなく
音程も細部の詰めがイマイチ、歌えていない。
指揮者が西北西、ソリストが北東を向いているようなチグハグっぷり。
たとえば終楽章、ソロとVc+Cbで同じメロディを弾くところ、
都響の自発性だけで合わせていたし。
ショスタコーヴィチかカバレフスキー、ないし逆に
ハイドンの協奏曲でも演った方がよほど良かったのでは。
正直エルガーですっかり萎えてしまった^^;。

で、「ロマンティック」。終演後会場は湧いた。
けれど、音楽の運び全体が正直好きになれない。
すごく流れるワケでもないのに細部の練磨が決定的に欠けていると思うし
節目がキチンとしてない、なのにさほど雄大でもない音楽のような気がして。
エルガーの時から感じていたけれど、
クレーは縦の線はともかく(それもさして合ってはいない)
音色への拘りというものが見られないし、何か意志というものを感じない。
ブルックナー特有のパウゼが美しくない、って…。
ま、休符が美しいってのも本来は矛盾してるけども(苦笑)。

山本友重以下の都響は本当によく演った。
この演奏会、改めて都響の能力の高さはしかと承りましてございます(^^)♪。
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  1. 2010/10/26(火) 17:31:32|
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実演で演っていただけるだけ、ありがたや。

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ウォルトン「ベルシャザールの饗宴」。
いつの頃からか偏愛する曲のひとつ。
20世紀の音楽にも関わらず、
混声合唱にバリトン独唱にバンダ付き大編成のオケがつくる音楽は
完全に調性を持ち、極めて豪奢なもの。
一時期は全ての盤を収集しようとしていたので
拙宅の棚にはプレヴィンの旧盤以来、14種類の演奏が眠っている。
4楽章でファンファーレに続いてバリトンが
"Praise ye! The God of gold!"と歌えば、
どんなに嫌なコトがあっても何がしか元気になった。
94年10月22-23日、この曲の実演は地元では一生聴けまいと
サントリーと芸劇で行われた沼尻=新星日響の演奏には
わざわざ休みを取って上京した位。
5月N響でブル7を聴いて感心した尾高だけれど、
彼が英国音楽のスペシャリスト扱いを受けているのは重々承知。
これも上京した00年5月秋山=東響以来の実演ということで、
この日フィルとの演奏を春から心待ちにしていた。

【日本フィルハーモニー交響楽団第624回定期演奏会】
10月23日(土)14:00サントリーH  
指揮―尾高忠明 三原剛Br 晋友会合唱団
●オネゲル…交響詩《夏の牧歌》
●ラヴェル…《マ・メール・ロワ》
●ウォルトン…オラトリオ《ベルシャザールの饗宴》 
1F19-17

さて土曜のマティネー。
いまいち客入りが悪く何となくのんびりした雰囲気漂う中
オネゲル「夏の牧歌」が思わぬ佳品。
尾高=日フィルがたゆたうような雰囲気をつくる。
マ・メール・ロワも美しい。

「ベルシャザール」。
オケも合唱も目立った傷もなく手堅い演奏で、久しぶりの実演には十分満足した。
ただ、極めて精度の高い声で聴かせるウィルコックス盤の
一段上の凄味を知っているだけに、たとえばT響コーラスとか新国立劇場とか
ソロもコーラスもより精度があればもっと爽快な演奏だったかと思われる。
改めて思うに、聴きやすいし長くもないし、
せめて「戦争レクイエム」程度に実演の機会があればいいのに。
ちなみに首席客演指揮者にプレヴィンを迎えたN響、
作曲者自身の薫陶を受けてウォルトンを十八番にしている彼が演る
ということになれば、何をおいても出かけるのになぁ。
とはいえ、実演で演っていただけるだけ、ありがたやありがたや。
  1. 2010/10/23(土) 23:50:00|
  2. 音楽
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「腐りかけの牛肉が一番旨い」ような演奏は目指さない。

20101022_0.jpg

ツイッターでは演奏家のツイートを見ることも可能で、
フォローせずにリストのタイムラインで見ている人も多いのだけれど、
指揮者高関健のそれは素人の自分にも非常に得るところが多い。
取り上げる曲について、マーラーでもブルックナーでも出版譜を盲信せず
真摯に作曲家が書いた(であろう)楽譜に戻るという姿勢は徹底している。
この演奏会、聴きたいものが重なり一度は行くのを諦めかけたのだけれど
彼のツイートを見て日フィルを土曜日にずらすことにした。

【藝大フィルハーモニア定期演奏会(第341回藝大定期)】 
10月22日(金)19:00東京藝術大学・奏楽堂
指揮―高関健 檜山哲彦(プレトーク)
●マーラー…交響曲第9番 

上岡=ヴッパータール響の超個性的5番を月曜日に聴いたばかり。
これまで良くも悪くも高関の実演でアクの強さを感じたことは一度もなく、
9番も決してそのような演奏にならないであろうことは容易に想像できた。
14型の対向配置から高関は低弦の温かいひびきを引き出す。
ユダヤ系指揮者がこの曲でつむぐ慟哭とは完全に一線を画し
高関は細かく振り分け、やや早めのテンポ設定からただ「音楽」をつくる。
所謂マーラーの毒を一切削ぎ落とした誠実、篤実な演奏。
『「腐りかけの牛肉が一番旨い」ような演奏は目指さない。』
とご本人が書いていたけれど、ヘンなことは一切しない。
温かさが特に2楽章ではいい方に作用したし、
終楽章、最後のvcソロが美しかったのも特筆もの。
一見、この人の演奏は
見通しの確かさが一番の特徴と誤解されるかもしれないけれど
いつかこの人がオケに任せて細かく振り分けなくなったとき、
どんな芸で魅せてくれるか楽しみではある。

何となく呑む気はせず、御徒町まで歩いてから帰宅。
明日は死ぬほど好きなウォルトン「ベルシャザールの饗宴」を
2000年5月の秋山=東響以来久々に、尾高=日フィルの実演で聴く。
  1. 2010/10/22(金) 23:42:00|
  2. 音楽
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あまり弄り倒さない方が好き

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最後の音が響きわたる前からブラヴォーの歓呼。
いったん楽員がはけても拍手の鳴り止まぬサントリーホールで
上岡敏之は楽員を舞台に呼び戻し、全員で一礼。
しかし。

【上岡敏之(指揮)ヴッパータール交響楽団(東京公演)】
10月18日(月)19:00 サントリーH 
●モーツァルト…交響曲第28番
●マーラー…交響曲第5番
1F22-19

これまで上岡の演奏会を3回聴いているけれど、全て在京オケ。
読響 http://yosibei.blog10.fc2.com/blog-entry-29.html
新日 http://yosibei.blog10.fc2.com/blog-entry-515.html
日フィル http://yosibei.blog10.fc2.com/blog-entry-623.html
どれも深く感心してきた。
で、手兵ヴッパータール響でどういう音楽を聴かせてくれるのか、
体調が未だ完調ではないまま当日券売り場に並びA席確保。
初聴だったモーツァルトの28番が12型でふくよかに演奏された後
いよいよマーラー5番。

1楽章の冒頭、cbのpizzに意外なアクセントを付けたり
最後のpizz前のパウゼを極めて長く取ってその後2楽章になだれ込むなど
緩急を厳しく取る上岡らしい演り方。
2楽章11の"Lagsam aber immer 2/2"のVcテュッティで
信じられないほどのpppを要求して息を飲ませたり。
ただ、日フィルの「宗教改革」や「トリスタン」で経験済みなので
このテにはさほど驚きはしなかった。
1階最後方、頭上に2階が被るこの席では仕方ないけれど
マッシヴな迫力で圧倒される感じのマーラーではない。
ヴッパータール響。
丁寧な演奏を旨としあまり音が大きいオケではないけれど
ウィンナワルツを彷彿とさせた3楽章のhrソロも上手いし、
全体に安定感のある管が印象に残る。
Adagiettoも予想よりはさらっとしているものの
猛烈なacclがかかったりで指揮者の強烈な意志を感じさせる。
終楽章も緊密な演奏だったと思う。

しかし自分は、この曲では緊張と弛緩を明確に対比し
早めのインテンポで音楽の自律的躍動を顕わにする演奏を好む。
昨年2月の大植=大フィルの時ほどの拒否反応はないけれど、
あまり弄り倒さず余計なことをしない方が好きだ。
というわけで、満堂大ブラヴォーには納得するし
冒頭書いた椿事には心温まる思いをしたが、
いまいちノリ切れず飲みに出て泥酔してしまったというオチ^^;。
  1. 2010/10/19(火) 03:00:00|
  2. 音楽
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で、帰省中です。

「巨人」終演後、いちかばちかのアルコール消毒が功を奏し、
2日の午後2時に東京ICから高速に上がり
14時間半走って3日午後0時に熊本に着きました。
到達時間は22時間でここ最近のデータとほとんど同じながら、
岡山県道口PA~山口県富海PA間の走破タイムが異常に遅く
データ整理したら自分でもちょいとびっくり。
JWAVEを録音しておいたのを聞きながらそこそこ快調に走ったつもり。
渋滞もなかったのに、記録間違えたかしらん。

ちょっと休憩して、3日のうちに叔父の病院に見舞い。
従妹従弟とも話ができ、本人も予想より元気そうで良かった。
自分の両親の時から散々見舞いはしましたが、
昔から見舞いで長居できないクチです。今日も10分だけ。

遊びで帰ってきたわけではないので、今回は飲みに出るかどうか。
さて、寝るか。
  1. 2010/10/05(火) 02:25:08|
  2. くらし
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バロックの巨匠、「巨人」で圧倒。

s1001.jpg

半年前からものすごく楽しみな演奏会というものはあるもので、
この秋、指折り数えるくらい楽しみにしていたのが
BCJとのバッハで世界に名を馳せた鈴木雅明のマーラー「巨人」。
2日前に風邪をひいてしまい、行けるかどうか相当不安だったけれど
必死に寝て汗を出し、何とか初台にたどり着いた次第。

【東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団第242回定期演奏会】
10/01(金)19:00東京オペラシティ・コンサートH
指揮―鈴木雅明
●モーツァルト…歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲 K.527
●交響曲 第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
●マーラー…交響曲 第1番 ニ長調 「巨人」
1F21-11

前半のモーツァルトは対抗配置の8型。
ピッチをやや低目に全ての繰り返しもきちんと。好演。

で、「巨人」。ブラヴォー!
こういう音楽を前にグダグダ書くのは本当に野暮。
結局巨匠は、3楽章のcbソロを全員で弾かせた以外
テンポ設定もアーティキュレーションも特別変わったコトは何もしていないのに、
全く普段演っていない音楽で圧倒的な音楽をつくることができるのだ。
疵がゼロとは言わないが、シティもこれまで聴いた中で最高の演奏!
聴きながら思わず、自分の「巨人」受容史を振り返っていた。
この曲を知ったのは確か故山本直純の「オーケストラがやってきた」。
ゲストの名優、フランキー堺が番組で終楽章最後を指揮し、
「一生の望みが叶った」と述懐していた?ような気がする。

帳尻を合わせてきたような某邦人指揮者の煮え切らない「巨人」も、
整然と演奏されて感心したアマオケの「巨人」も、
ある意味、手のこみ具合がハンパなく素晴らしかった
熊本でのインバル=ベルリン響(現コンツェルトハウス管)も、
実演に接した中ではいろいろあるけれど、当夜は記憶に残る演奏になった。

体調が良ければ、もうちょっとマシな声でブラヴォーをかけ
終演後新宿での酒がもっと美味かっただろうに。
それだけが残念。
  1. 2010/10/01(金) 23:38:21|
  2. 音楽
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