YosibeiのB席

世の中には著名団体の来日公演でS席しか行かない、という方もいるでしょう。でもワタシは、今日も当たりを求めてごく普通の定期に向かいます。なお、コメント/トラックバックを可能にしました。

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「腐りかけの牛肉が一番旨い」ような演奏は目指さない。

20101022_0.jpg

ツイッターでは演奏家のツイートを見ることも可能で、
フォローせずにリストのタイムラインで見ている人も多いのだけれど、
指揮者高関健のそれは素人の自分にも非常に得るところが多い。
取り上げる曲について、マーラーでもブルックナーでも出版譜を盲信せず
真摯に作曲家が書いた(であろう)楽譜に戻るという姿勢は徹底している。
この演奏会、聴きたいものが重なり一度は行くのを諦めかけたのだけれど
彼のツイートを見て日フィルを土曜日にずらすことにした。

【藝大フィルハーモニア定期演奏会(第341回藝大定期)】 
10月22日(金)19:00東京藝術大学・奏楽堂
指揮―高関健 檜山哲彦(プレトーク)
●マーラー…交響曲第9番 

上岡=ヴッパータール響の超個性的5番を月曜日に聴いたばかり。
これまで良くも悪くも高関の実演でアクの強さを感じたことは一度もなく、
9番も決してそのような演奏にならないであろうことは容易に想像できた。
14型の対向配置から高関は低弦の温かいひびきを引き出す。
ユダヤ系指揮者がこの曲でつむぐ慟哭とは完全に一線を画し
高関は細かく振り分け、やや早めのテンポ設定からただ「音楽」をつくる。
所謂マーラーの毒を一切削ぎ落とした誠実、篤実な演奏。
『「腐りかけの牛肉が一番旨い」ような演奏は目指さない。』
とご本人が書いていたけれど、ヘンなことは一切しない。
温かさが特に2楽章ではいい方に作用したし、
終楽章、最後のvcソロが美しかったのも特筆もの。
一見、この人の演奏は
見通しの確かさが一番の特徴と誤解されるかもしれないけれど
いつかこの人がオケに任せて細かく振り分けなくなったとき、
どんな芸で魅せてくれるか楽しみではある。

何となく呑む気はせず、御徒町まで歩いてから帰宅。
明日は死ぬほど好きなウォルトン「ベルシャザールの饗宴」を
2000年5月の秋山=東響以来久々に、尾高=日フィルの実演で聴く。
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  1. 2010/10/22(金) 23:42:00|
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