YosibeiのB席

世の中には著名団体の来日公演でS席しか行かない、という方もいるでしょう。でもワタシは、今日も当たりを求めてごく普通の定期に向かいます。なお、コメント/トラックバックを可能にしました。

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演奏と自分の地平

NJP420.jpg

インゴ・メッツマッハー。
拙宅には93年N響客演時のVHSテープがある。
特別面白い指揮者という印象はなかったけれど、
その後中堅実力派として名を挙げたのは知っていた。
彼の著書「新しい音を恐れるな」もたまたま読んでいたので
新日とどんな「悲劇的」になるか、楽しみに久々のすみだ。

【新日本フィルハーモニー交響楽団第470回定期演奏会】
11月6日(土)14:00 すみだトリフォニーH
指揮―インゴ・メッツマッハー
●マーラー…交響曲第6番《悲劇的》
3FRB-41

対向配置で指揮棒なし。
いまどき驚くことでもないのだが。
勝手に作り上げた彼のイメージと違ってわずかに驚く。
気持ち早め、塊が顕わな響きで始まった音楽そのものも、
神経質に整えた音楽ではなく
「現代を主なレパートリーとする指揮者の音楽」
という先入観を軽く裏切るもの。
豪壮ながら、文学性をあっけないくらい排除した音楽を作る。
しかしながら、普段アルミンクと精妙な世界を作る新日も、
いざ箱庭を脱しメッツマッヒャーが要求する
剛く大きい音を作ろうとするとTbとTubを除きいくつか疵が露呈。
メッツマッハーが普段接しているオケは、
剛く大きく、なおかつより美しい音を作れるのだろう。
新日も、より高い目標が見つかった。

M・ヴィニャルの極めて私小説的な終楽章分析で
この曲の運びを把握するようになった自分は、かつて
実演に接した大学3年のある晩、やや精神不安定になったりした。
しかしこの日、ずっしりとした重みと安定を感じつつ
すみだを後にしたのは、あながち齢を重ねたからでもなかろう。
そのころとは違う地平に、この演奏も自分もいるのかもしれない。
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  1. 2010/11/06(土) 23:55:00|
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