YosibeiのB席

世の中には著名団体の来日公演でS席しか行かない、という方もいるでしょう。でもワタシは、今日も当たりを求めてごく普通の定期に向かいます。なお、コメント/トラックバックを可能にしました。

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クライバーの棒でチェリビダッケの緊張感



最近、ちらちらと名前を見かけるようになった指揮者、上岡敏之。

一度タワーで軽く試聴したブルックナーの7番は、
何だかワケわからない超絶スローテンポ。
買いませんでした。
ただこの読響定期、好きな曲のてんこ盛りでもあるし
「ここら辺で一度聴いておくか」とサントリーホールへ。

【読売日本交響楽団 第478回定期演奏会】
指揮:上岡敏之 ピアノ:フランク・ブラレイ
◆マーラー/交響曲第10番から アダージョ 嬰ヘ長調
◆モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番
◆ヨゼフ・シュトラウス/ワルツ 「隠された引力(デュナミーデン)」
◆R・シュトラウス/歌劇「ばらの騎士」組曲

「アダージョ」冒頭、ヴィオラの序奏。
読売日響からこれまで聴いたことのないような緻密なppp。
テンポはインテンポから程遠く、やや極端なアーティキュレーションも。
でも気持ち悪くない。
弱音に基礎を置いて、そこから積み上げていって出た音がfffという感じ。
従って、fffが汚くなりません。
表現したい音楽を可視化している棒で、弛緩したところのない「アダージョ」。
1曲目からすでにブラヴォーが飛びましたが、確かにこれだけでお腹一杯。

K.488は一転して、あまりピリオドチックでない穏やかなアプローチ。
やかんが長閑に湯気を立てているストーブの部屋で
晴れた冬の日の木漏れ日を眺めているようなモーツァルトでした。
久々にこういうのを聴いた♪。やっぱりいいものはいいです。

休憩後、ヨゼフ・シュトラウスのワルツ「デュナミーデン」。
解説によれば「ばらの騎士」
オックス男爵のワルツの絡みで取り上げられたもの。
こういう啓蒙的なプログラミングに指揮者の教養を感じる。
ちなみに、この日の上岡みたいに
ワルツでブラヴォーを取れる日本人指揮者って、
そうはいないのではないかしら(吉田秀和風)。

「ばらの騎士」も変貌自在のテンポ。
素人考えからすると、決して合わせ易い音楽づくりとは言えないのに
あの普段荒っぽい読売日響から、奏者の限界を試すかのごとき
フェルマータやクレッシェンドを要求しても音が汚くならず、しかも合っている!
とにかく上岡の棒は、ただ4つに振るような味気ないものではなく
メリハリが利いてきわめて滑らか。
この楽団の潜在能力を初めて見せてもらった想い。
大人しい読響の定期会員から、能力をフルに引き出した上岡に
盛大なブラヴォーが飛びました。納得。

二人とも実演に接したことがないので、
かなりいい加減な比喩になるのは許していただきたいけれど
カルロス・クライバーの棒で、チェリビダッケの音楽の緊張感。
魅せる美しい棒さばきと、
録音ではただヘンな演奏に聞こえるであろう変貌自在の音楽。
前題「この男をすぐドイツから呼び戻せ!」は大げさでなく、
この指揮者を5年シェフにする在京オケがあれば
不肖ワタクシ、絶対定期会員になります。
どこのオケであれ大幅なレベルアップは確実だもの。

このプログラムで29日まで、
名古屋・大阪・北九州・福岡とツアーみたい。
行ける人は行っておいて損はないと思います。
ちなみにワタシは今日、4月の新日のチケット買いました♪
これからこの人のチケット、取れなくなったら困るなぁ^^;。
  1. 2009/01/24(土) 19:04:00|
  2. 音楽
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