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NHKホールでメトの「ヴァルキューレ」の晩、
錦糸町のすみだトリフォニーホールで
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)を。
このホールとは相性が悪く
これまで経験したどの椅子もどうもピンとこなくて困っていました。
1階ど真ん中に座って
このホールの意図した音を確認するのも今晩の目的のひとつ。
お目当てはエルガーのコンチェルトです。
バッハのBWV1009は端正な演奏だったと思いますが
飲み疲れが響いて途中寝てしまったのでよくわかりません。
なんだかなぁ。
ジョージ・クラムの無伴奏チェロソナタは
調性感もある聴きやすいもので、予想外に楽しめました。
よくある話ですが、
現代作品を古典で挟むプログラムで、
演奏家が一番、鮮烈に表現意欲を表出するのは、現代作品だったりします。
知らない作品でしたが、硬くならず、
叙情さえかいま見えた音楽の能弁な演奏を楽しめました。
休憩後、エルガーの協奏曲。
普段はデュ・プレのプラハ・ライブを聴いてます。
デュ・プレを基準にしてしまっては、
誰を聴いても満足できないということになりがちです。
ミュラー=ショットは
時には思い切ってテンポを揺らしつつ、硬質な音でこの曲を弾き進めていきました。
ヴェルナー・アンドレアス・アルベルト指揮の新日もやや硬質な音楽づくり。
やわらかい低音に感情の幅を託すにはまだまだ若いですから、
音色の変化よりテンポの揺らぎに頼ることになります。
2楽章でピッチが不安定になるところがあったこと、
オケの伴奏とソロの音色の方向性が
少しずれるところがあったことは少し気になりました。
「デュ・プレよりダメだ」なんて
当たり前かつ乱暴なことを言うつもりはありませんが、オケもソロも
もう少し軟らかくメランコリックな音が欲しかったような気がします。
もっとも、以前からの印象どおり、
このホールは池袋の芸術劇場と同じく、低音の腰が据わらない感じがします。
音楽はナマもの。
もし、今日サントリーホールで聴いたらぜんぜん印象が変わったりします。
コンサートなんて、それが楽しくて通うものですから。
- 2006/06/16(金) 11:39:00|
- 音楽
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