YosibeiのB席

世の中には著名団体の来日公演でS席しか行かない、という方もいるでしょう。でもワタシは、今日も当たりを求めてごく普通の定期に向かいます。なお、コメント/トラックバックを可能にしました。

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指揮者・オケ・聴衆の三位一体

jpo619.jpg

昨年1月、読響で初めて聴き
大いに感心した指揮者、上岡敏之。
その後4月の新日も含めハズレがなく、
日フィルへの初登場も楽しみにしていました。
しかしまだまだ無名なのか、1階サイドはかなり空席の目立つ客の入り。

【日本フィルハーモニー交響楽団第619回定期演奏会】
4月 2日(金)19:00サントリーH
指揮―上岡敏之
●メンデルスゾーン… 交響曲第5番《宗教改革》
●ワーグナー…舞台神聖祝典劇《パルジファル》より第1幕への前奏曲
●ワーグナー…楽劇《トリスタンとイゾルデ》より前奏曲と愛の死
1F22-14

「宗教改革」。
ルーティンぽく弾かれるとつまらなくなってしまう曲ですが、
J.E.ガーディナー盤に接して以降、時折聞き直しています。
古楽的アプローチをされると、この曲はなかなか新鮮。

この日上岡は、ノンヴィブラート気味に序奏はかなり遅め、
主部は中庸からやや速めなテンポ、
そして「ドレスデン・アーメン」の直前、
ブルックナーのゲネラルパウゼも斯くやという全休止。
こういう極端なテンポはとかく統一感を損ねるものですが、
ppを美しく奏でることから積み上げる響きと
大きな呼吸を根底にしたテンポ感で、
日フィルにゴリゴリ弾かせず緊張感を失わずに全曲を進めます。
これが、ここ3回聴いた上岡の美質。
ただ、この指揮者の美質は
録音では捉えられない種類のものだと、さらに確信を深めました。

「パルジファル」前奏曲も「ドレスデン・アーメン」前に大きなパウゼ。
「トリスタン」前奏曲最後のコントラバスのピチカートは
1階後方の席でさえ聞きとれないほどのppp。
「愛の死」のクライマックスでも大音響が轟かない
(しかし歌劇場で声を基本にすればこうなるであろう)バランスに
やり過ぎと感じる聴き手がいても首肯しますが、
徹底した微弱音を基礎に音楽を紡ぐ指揮者
力を発揮して応えた日フィル
完璧な静寂をパウゼで数度作りだした聴衆、三位一体の演奏会。
静かにブラヴォーな一夜でありました。
  1. 2010/04/03(土) 20:35:37|
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